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季節 01
Posted on 11月 20th, 2011 No comments「――付き合ってください!」
就活も恋も頑張りたい春の入り口、俺は好きな子が居て、その子の進学が決まったから、
思い切って告白してみた。
相手は幼馴染の子で、
その子も一瞬はにかんだように微笑みかけてくれた。
「……うん、いいよ。」
俺はまだ就職試験を控えていたにも関わらず、
頭がおかしいんじゃないか、というくらい喜んだ。
それから間もなくだった試験にも、彼女への会いたさとか、模擬試験での結果とかで、
何度かくじけそうななったりした。
だけど、そのたびに彼女が厳しく渇を入れてくれたり、
優しく諭してくれたりして、たくさん支えられて、なんとか踏ん張った。
……そして踏ん張った甲斐があって、
俺はなんと!目指していた会社に入社できることになった。
グラフィックを扱うパソコン関連の会社で、
就職が決まり、夢が叶ったのはいいものの……
予想以上に忙しい日々が続いていた。
『夢が叶ったら、お給料貯めて、二人で夏にでも旅行に行こうな。』
約束していたことも「また来年な」と惜しむことなく見送って、
いつの間にか何もしないまま与えられていた休暇を走り抜けてしまっていた。
「ねぇ……話があるんだけど……」
「ごめん、ちょっと忙しいから後にして。もう終わるから。」
今日もいつものように、
彼女と同棲している自宅に帰っても、持ち帰った仕事と向き合うばかり。
彼女が何か言っているけれど、内容は深く聞き込まず、いつものように返事をした。
「よし、終わったー!これでぐっすり眠れる!」
しばらく経ち達成感から、大声で両手を挙げて歓喜しても、
気が付けばもう辺りは真っ暗で、自分の机上のライトしか灯っていない。
「なんだ、もう寝ちゃったんだ。」
寝室に入ると彼女はもう先に寝ていて、
枕元に置いてある蛍光塗料の指し示す時計は、
既に午前四時半過ぎを指していた。
そんな生活は容赦なく続いた。